NAS4FreeからXigmaNASへ更新してみたメモ
最初に
先日NAS4FreeがXigmaNASへプロジェクト名変更が決定しました
それに伴いSourceForge上でも別プロジェクト扱いとなりました
更新ログを見る限り名称変更作業も落ち着いたようなので
実際にNAS4Freeを運用しているサーバをXigmaNASへ
更新する作業を行ってみました
更新前のNAS4Free
今回更新するNAS4Freeは2018年6月に更新した
11.1.0.4.5606で
RAIDZ2を構成しサービスは
Win10/Win8/Win7/WinXPを相手にSMBのみ使用
11.1.0.4系からの更新をサポートしているので
それより古い場合は一度、11.1.0.4系への更新を経由するのが無難です
更新先のXigmaNAS
2018/07/12現在では11.2.0.4.5748が最新になっていましたので
今回は11.2.0.4.5748への更新を実施します
ベースOSがFreeBSD 11.2に更新されているので
古いハードウェアの場合はサポートから外れていないか注意してください
公式フォーラムではBroadcomのNICを使用していると
起動できないケースがあるようですが
私はIntelNICだったので問題なかったです
更新作業の前に設定バックアップ
WEBGUIのシステム→バックアップ/リストアから
NAS4Freeの設定をバックアップします
暗号化メニューもありますが自由にどうぞ
今回は暗号化せずにバックアップするのでチェックを外し
「設定をダウンロード」ボタンを選択
更新に使うイメージファイル
更新に使うイメージファイルについてですが
今現在のXigmaNASプロジェクトではこのようになってます
XigmaNAS – Browse Files at SourceForge.net
https://sourceforge.net/projects/xigmanas/files/
残念ながらファイル名がXigmaNAS~となっており
更新前の11.1.0.4.5606ではサポートしてません
そこでNAS4Freeプロジェクトの方へ移動するとこのようになってます
NAS4Free – Browse Files at SourceForge.net
https://sourceforge.net/projects/nas4free/files/
11.1.0.4系の最新版である11.1.0.4.5673と
11.2.0.4系の最新版である11.2.0.4.5748が用意されていて
このNAS4Free 11.2.0.4.5748の中身が
XigmaNASの11.2.0.4.5748と同様になっていて
NAS4FreeからXigmaNASへの更新する為の架け橋となるファイルになります
更新作業
普段のアップデート同様にWEBGUIから更新できるので
システム→Firmware Updateへ移動
このページでも先ほど確認した
NAS4Freeプロジェクト版の11.2.0.4.5748が指定されています
更新を実施するので「Enable Firmware Upgrade」を選択
Online InfomationにあるリンクからでもいいのでSourceForgeから
embeddedのxzファイルをダウンロード
破損がないかをチェックサムで確認してから
参照ボタンからアップロードし
「ファームウェアアップグレード」ボタンから実行
更新作業が無事に終わるとWEBGUIへアクセスが可能になります
ログイン画面で早速XigmaNASの表記を確認できます
ログインするとNAS4Freeのロゴが変わっただけのメイン画面になります
ベースOSもFreeBSD 11.2系になっているのを確認できます
FreeBSD 11.2-RELEASE #0 r336180M: Tue Jul 10 22:52:56 CEST 2018
各サービスの動作確認
更新前に使用していたSMBなどのサービスが
問題なく動作しているかこの段階で確認します
私の場合は特に問題なかったですが
最悪の場合ここで11.1.0.4系に戻す必要があるかもしれないからです
環境次第ではSamba 4.5.0からNTLMv1認証がデフォルトでオフに変更されており
その関係で接続できない端末が出てくるかもしれません
その場合はCIFS/SMBの設定画面にある
追加のパラメータでntlm auth = yesを追記し保存すればOK
zpool upgradeの実施
11.2系への更新でzpoolの更新もアナウンスされています
各サービスの利用に問題ないことを確認したらこちらも更新します
一度zpool upgradeを実施すると戻せませんので
11.1.0.4系に戻すことはないと確定してから実行するようお願いします
pool: ******** state: ONLINE status: Some supported features are not enabled on the pool. The pool can still be used, but some features are unavailable. action: Enable all features using 'zpool upgrade'. Once this is done, the pool may no longer be accessible by software that does not support the features. See zpool-features(7) for details. scan: none requested config: NAME STATE READ WRITE CKSUM ******** ONLINE 0 0 0 raidz2-0 ONLINE 0 0 0 ada0.nop ONLINE 0 0 0 ada1.nop ONLINE 0 0 0 ada2.nop ONLINE 0 0 0 ada3.nop ONLINE 0 0 0 ada4.nop ONLINE 0 0 0 ada5.nop ONLINE 0 0 0 ada6.nop ONLINE 0 0 0 ada7.nop ONLINE 0 0 0 ada8.nop ONLINE 0 0 0 ada9.nop ONLINE 0 0 0 errors: No known data errors
statusとaction部分で更新をするよう通知がきています
実際にディスク→ZFS→ツールにてzpool upgradeしていきます
ステップ1で「Upgrade ZFS and add all supported feature flags on a pool」を選択
「Next」ボタンで次へ
ステップ2で対象のプールをチェックボックスにて選択し「Next」ボタンで次へ
ここで表示されているPool Versionは更新後も5000のままで正常です
zpoolが最新になったかどうかをディスク→ZFS→情報で再度確認します
pool: ******** state: ONLINE scan: none requested config: NAME STATE READ WRITE CKSUM ******** ONLINE 0 0 0 raidz2-0 ONLINE 0 0 0 ada0.nop ONLINE 0 0 0 ada1.nop ONLINE 0 0 0 ada2.nop ONLINE 0 0 0 ada3.nop ONLINE 0 0 0 ada4.nop ONLINE 0 0 0 ada5.nop ONLINE 0 0 0 ada6.nop ONLINE 0 0 0 ada7.nop ONLINE 0 0 0 ada8.nop ONLINE 0 0 0 ada9.nop ONLINE 0 0 0 errors: No known data errors
正常な表記に戻っています
ステップ3のOutputの部分で更新によってサポート追加された機能が表示されていて
今回はdevice_removal/obsolete_counts/zpool_checkpointです
各機能の詳細はこちらで参照ください
zpool-features
https://www.freebsd.org/cgi/man.cgi?query=zpool-features
更新作業完了
以上で更新作業は完了になりますので
この状態で再度、設定をバックアップして保存しておきます
既にXigmaNASになっているので
SourceForgeもXigmaNASプロジェクトが参照されており
次の更新からはXigmaNASの方で更新されていきます
システム→Firmware Updateでのページで
Online Informationでファイル名が
XigmaNAS~になっているのが確認できます
最後に
いつも通りWEBGUIからの更新が可能で再インストールせずに済んだのは良かったです
ついでに11.2系に更新できましたし今のところ問題なく運用できています
やっぱりNASOSは安定が一番重要なので
引き続きXigmaNASでも安定重視の開発を期待してます
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