FreeNAS 11を試してみました(ナイトリー)

FreeNAS 11 ナイトリービルドを試したメモ

FreeNAS 11までの流れ

まだ記事を書いてる段階ではFreeNAS 11は正式リリースされていませんので
現在の安定板は9系と呼ばれる9.10.2-U3でベースOSはFreeBSD 10系

ライバルになる旧FreeNAS直系であるNAS4Freeが早々とFreeBSD 11系に対応する中
2017年になってもなかなかリリースできずにいたFreeNASのFreeBSD 11系

ようやく3月になりFreeNAS 9系の後継にあたるFreeNAS Corralがリリース
FreeBSD 11系にもなりWEBGUIも大幅に変更
本来FreeNAS 10になる予定もCorralという名前にわざわざ変更して
今までの旧FreeNAS時代の焼き直しとは違うんだぞとアピールしたのも束の間
わずか1か月もしない間にTech Previewへ引っ込められる事態に

私も前記事で書きましたが触ってすぐこれはダメだわって感じの出来で
FreeNAS8の初期に感じた開発力の無さを改めて実感したものでしたが
あの出来なら修正するよりも早期に引っ込めて正解だと個人的には思っていて
その辺の判断の早さは素晴らしいです
(どうやら修正チケットの数もすごかったようです)

しかしここでFreeNASとして問題なのはFreeBSD 11系の対応が再び遅れてしまうという点で
それを解消するために現在の安定板であるFreeNAS 9系のベースOSを
FreeBSD 11系にすることになります

最初のアナウンスではFreeNAS 9系の1つとして
FreeBSD 11系対応版がFreeNAS 9.10.3でリリース予定となってたんですが
「ベースをFreeBSD 11系にするんだしどうせCorralなんて捨てるだろ?
だからFreeNAS 11として新しくリリースすればいいじゃん」
という流れになりどうやらFreeNAS 9.10.3がFreeNAS 11として位置づけが変わったようです
(あくまで現段階での計画でリリース時にまた変な名前つけたりするかも)

これは旧FreeNASから利用してる人からすると自然な流れで
旧FreeNASからNAS4Freeの流れを見てもわかる通り
本来のFreeNASはFreeBSDのバージョンを元にナンバリングしており
バージョンを見ればベースOSも一目でわかるようになっていたのです
が現在は1つズレてしまってる状態なのでそれを修正しようということです

FreeNAS 11を触ってみる

テスト機がKabylake機なのでX710-DA2をテストできるのがFreeBSD 11系だけ
しかしCorralがゴミ化したので正式リリースまで待つのも面倒なので
ナイトリービルドですがFreeNAS 11を試しました

今回試したのはFreeNAS-11-MASTER-201704240408 (3b6bcb4) Nightly Build版

FreeNAS-11-MASTER-201704240408 (3b6bcb4)

この画像を見て安心した人は多いでしょう
FreeNAS 11は今まで通りのWEBGUIに戻っています!!

あれ?アナウンス通りならWEBGUIはリニューアルされるはずじゃ?と思った人はさすがです
実は本来Corralで時間を稼ぐはずだったので新GUIがまだ全然完成しておらず
リニューアル予定のWEBGUIはCorral以下な出来の現状
なので今回は従来のWEBGUIが標準で利用できて
新しい方も同時に使えるタイプになっております

Corralも強制せずにこうしていれば評価もまた違っていたかもしれませんね

設定で切り替えとかでもなくログイン画面にある
「Demo our upcoming UI!」というリンクで切り替えというか移動できます

FreeNAS 11 ログイン画面

新しいUIのログイン画面はこちら
Passwordの●は見た目を記録するために仮入力しただけで元々は空です

FreeNAS 11 新ログイン画面

そしてログインした後のダッシュボード

FreeNAS 11 新UI

新しいWEBGUIは確かに基本的な部分のみで全然できておりません
正式リリースされる時点ではある程度まで出来上がってるかもしれませんけどね

ここでCorralに期待していた人は
FreeNAS Corralで使われている新WEBGUIと全然違うじゃないかと思うでしょうが
これも残念なことにFreeNAS Corral UIの開発チームは既に解散しており
少なくとも現時点でのFreeNAS開発チームはCorral UIとは別に新たに作り直す方針で
FreeNAS Corral UIはおそらくもう日の目を見ることはないと思います

FreeNAS 11の出来

今回は心配の種である新WEBGUIがCorralと違って強制されていないので
FreeNAS 9系をFreeBSD 11系にしただけという感じです
なので前回書いたような様子見もそこまでする必要はないかもしれません
もちろん大事なデータを預けるので油断は禁物ですが

一応今のところSMB・iSCSI・NFSの基本的なところは今まで通り使えていて
Corralと計測しても速度差はなく消費電力もアイドル・負荷時ともに変わらず

目的であるX710-DA2もCorralと同様に正常動作しました
ドライバのバージョンもベースOSが同じなのでCorralと一緒の1.6.6

Kabylake対応状況について

FreeNAS 9系と違って起動中にキー入力したりエラーでブート中に停止したりせずに
ちゃんと動作はします

しかし対応できていない部分もあって起動時に確認できたログでは

pmc: Unknown Intel CPU.
hwpmc: SOFT/16/64/0x67<INT,USR,SYS,REA,WRI>

pmcはハードウェアをモニターするためのライブラリで
これが今回利用しているKabylakeのPentium G4620に対応していないようです

どういう影響があるかといえばCPUの監視が出来ず使用率などを確認するための
従来版WEBGUIでいうレポート→CPUの部分で画像が生成されません

その影響からかCPUだけでなくメモリ・システム・ZFS内の一部が見れません

新WEBGUIの方も当然CPUのグラフは表示されません

チケットが確認できているのでおそらくいずれ修正されると思いますし
FreeBSD自体はちゃんと動いているのでCUI上でCPU使用率などの確認することは可能です

最後に

前記事でCorralは黒歴史になるだろうと書いたものの
本当になかったことになりそうでビックリしてますが
安定性が重視されるNAS OSにとってはいいキッカケだったと後で笑い話になればいいですね

Corralの犠牲のおかげなのか無茶することが好きなiXsystemsも
FreeNAS 11は一気に新機能を複数投入するようなことはせずに
今までより慎重に開発してる様子なので
定期的に訪れる外れバージョンの数が少しでも少なくなってくれることを期待してます

FreeNAS 11は来月リリース予定なので利用者は楽しみに待ちましょう