TS-873のVirtualization StationにWindows10を導入した記録
最初に
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メモリを64GB化済
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この記事ではVirtualization StationにWindows10をインストールしつつ
VirtIOの設定やCrystalDiskMark計測結果を紹介します
事前準備
共有フォルダなどの配置は前記事のCentOS導入と同じです
Windows10 Pro x64 v1903をインストールする為に使用したISOは
Win10_1903_V2_Japanese_x64.iso
VM作成
Windowsの場合は自動インストールオプションが表示されますが
自分で設定したいのでキャンセルを選択して続行
OKを押した場合の画面はこちら
プライバシー設定などがどうなるかは不明
IDEからVirtIOへ変更
Virtualization StationではHDDのインターフェイスの中で
VirtIOが一番パフォーマンスがいいインターフェイスになります
しかしWindows10向けにVMを作成すると
ハードディスクのインターフェイスはIDEが初期値に設定されています
OSインストール後でも変更は可能ですが
Windows10の場合はOS内設定も変更する必要があり
手間が増えるだけなのでインストール前からIDE→VirtIOへ変更しておきます
変更するにはVM個別画面の設定 -> ストレージへ移動し
インターフェイスプルダウンをIDEからVirtIOへ変更し「適用」ボタンを押すだけ
Windows10インストール(VirtIOドライバ対応)
インストーラーを進めていくと
どのハードディスクにOSをインストールするかを設定する画面になりますが
WindowsにはCentOSと違ってVirtIOドライバが入っていないので
そのままではハードディスクが見えません
まずWindows10のISOからドライバが入っているCDへ切り替えます
左メニューのVM情報からCD/DVD ROMで「ゲストツールCDを挿入する」ボタンを選択
ゲストツールCDにドライバが入ってます
ゲストツールCDはボタンを押すだけでファイル選択不要で切り替わります
Windowsセットアップ画面に戻り「ドライバーの読み込み」ボタンを選択します
先ほどISO入れ替えたのでそのまま「OK」を選択
インストールするドライバーの選択画面に移動しますので
下にある「参照」で手動で場所を指定します
今回はWindows10 64bitなので
フォルダー参照画面で「CDROM -> win10 -> amd64」を選択して「OK」
32bitだとx86フォルダ、Win7だとWin7フォルダから選択してください
「Red hat VirtIO SCSI controller」「VirtIO Baloon Driver」「VirtIO Serial Driver」
この3種類がドライバーリストに表示されるので
「Red hat VirtIO SCSI controller」を選択して「次へ」を選択
ドライバインストールが終わるとハードディスクが見えるようになってますが
「このドライブにWindowsをインストールすることはできません」と表示されてます
原因はWindowsインストールディスクがマウントされてないだけなので
イメージのところにある三角アイコンを押してWindowsのISOを選択しなおします
「最新の情報に更新」ボタンを押せば無事に「次へ」ボタンが選択できるようになります
ゲストツールCDからインストール
ゲストツールCDは簡単に言えばVM用のドライバ&ツールディスクで
ゲストOSがWindowsの場合のみ使用可能
ESXiでいえばVMware Toolsです
Windowsインストールが終わりデスクトップ表示まで進んだら
まずはゲストツールCDを使います
VM情報のCD/DVDにある「ゲストツールCDを挿入する」を選択
自動再生でもいいですし
手動の場合はCDの中からqnap-guest-tools-0.102.1.exeを起動します
言語は日本語対応なので「Japanese / Nihongo」
QXL DriverとUltraVNCは必要ならチェック
今回は不要なのでスルー
Windows10の状態
WindowsUpdateなども終わらせて処理が落ち着いた状態にして
各種情報を紹介
NAS側のリソースモニター
WindowsUpdateなども終わって落ち着いたVMを使って
起動からシャットダウンまでの推移をリソースモニターで確認してみます
シャットダウン前
CPU使用率の最初の山がWindowsの起動プロセス
2つ目の山がWindows内でタスクマネージャを起動した時で
山の間は何も操作していないのでアイドル状態です
シャットダウン後
1つ目の山が起動処理、2つ目がタスクマネージャ起動、3つ目がシャットダウン処理
インストール後にWindowsUpdateの処理が終わるのを待ってる間の負荷です
左半分でIO待機の影響でCPU負荷が落ち込むのがわかりやすい形になっています
何もしてなければCentOSほどではないにしてもかなり負荷は少ないです
しかしエクスプローラやウィンドウ操作を軽く行うだけですぐCPU負荷が上がる状態で
低スぺックなノートパソコンを触ってるような感覚です
Win7ぐらいならまだしもWin10だと動くことは動きますが少しCPU的に厳しい印象で
同時起動でWin10を使う場合は用途が限定されそうです
それなりにVM上でWin10を動かしたい場合は
TVS-x72だとCPU換装で強化できたりしますし
最初から上位機種であるTVS-x72シリーズをオススメします
Windows10上からディスクアクセス計測(VirtIO)
大元のストレージ構成は前記事のCentOSと同じで
HDD(ST1000DM010)2台でRAID1構成
ストレージプール作成し非暗号化シックボリューム内に配置
HDDインターフェイスはVirtIO
書き込みが若干気になりますが
2.5インチHDD搭載のノートパソコンみたいな感覚でしょうか
Windows10上からディスクアクセス計測(IDE)
ストレージなどの条件は同じで
HDDインターフェイスだけIDEにした別のVMを作成し計測してみました
WindowsのインストールやUpdate処理だけでも体感で変わってくるので
忘れずにVirtIOへ変更しましょう
3台同時起動の負荷
おまけ資料になりますが
テスト用にVMをWin10を2台、CentOS1台を
同時にセットアップしていた時のリソースモニターです
CPU負荷を見ると半分ほどで処理できているように見えますが
同時起動でIOもランダムアクセスになってしまいやすくIO待機がかなり上昇し
その結果CPU負荷が落ちているだけです
SSDにするとIO待機がそれなりに解消され青が下がるだけと思いがちですが
よく見るとわかる通り、青が下がると紫が上がる関係になっていて
IO待機で待たされているCPU処理がその分動き出すので
紫のユーザグラフは上昇することになります
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