VMware ESXi 6.5を使ってみた感想
使用Ver
正式にはVMware vSphere Hypervisor 6.5
[root@esxi:~] esxcli system version get Product: VMware ESXi Version: 6.5.0 Build: Releasebuild-5310538 Update: 0 Patch: 19
Build 5310538なのでVMware ESXi 6.5dです
アップデート手順
VMwareサイトからVMware vSphere Hypervisor (ESXi) Offline BundleのZIPファイルをDL
ZIPファイルをそのままデータストアにアップロード
後はパッチを当てるのと同じように適用
ESXi 6.5にした感想
6.0で使っていた仮想マシンなどもそのまま使えて安定性なども特に問題ない
今回はX710-DA2のLANカードが6.5から標準対応していたのでアップデートしたが
そういう理由がなければアップデート理由もないかもしれない
新しいハードウェアが対応した一方で逆に非対応になったハードウェアもあるので
古いハードウェアを使っている場合は十分にドライバなどを確認しておきたい
VMware vSphere 6.5 リリース ノート
https://pubs.vmware.com/Release_Notes/jp/vsphere/65/vsphere-esxi-vcenter-server-65-release-notes.html
ESXi 6.5における最大の変更点
vmfsのバージョンが6になったり仮想マシンのハードウェア バージョンが13になったり
いろいろ変更点はあるもののアップデートしただけでは変わらないのでほぼ影響はない
しかしvSphere Clientの変化は誰もが影響する重要なポイントとなるはず
今までESXi上に仮想マシンを作成したりしていた
C#版のvSphere Client(Windowsにインストールしていたタイプ)はサポート外
ESXi 6.5からはHTML5版のvSphere Clientに移行される
これは今まで無償版では使えなかったvSphere Web Clientとも違います
HTML5版のvSphere ClientはESXi 6.0-Update2から実装されているので
ESXi 6.0を使っている方はESXi 6.5へアップデートせずとも体験できます
アクセス方法はブラウザでhttps://ESXi IP/
実際にいろいろ触っていくとはっきり言ってまだ開発途中な感は否めず
C#版の方が使いやすいです
現にESXi 6.0みたいに両方同時に使える環境でもC#版しか使ってませんでした
ESXi本体の構成オプションなどはC#版とは設定する流れが違うので
どこにこの設定があるんだと迷子になるパターンも多いですが
見つからないだけでなく実はその設定まだHTML5版ではできないよって項目も
細かいところで存在するのでその辺は今後の対応に期待
ESXi 6.5でもC#版で操作できないのか?
あまりの不便さにここで誰もが思うでしょう
ESXi 6.5でもC#版で操作できないのか?
実は6.0対応として配布されているC#版で接続は可能でした
もちろん6.5からの新機能は選択できませんが
(仮想マシン作成時にハードウェアバージョン13とか)
基本的な仮想マシンの操作やログの表示・iSCSIの設定などは可能でした
なのでHTML5版にしたからと言ってC#版を意図的に使えなくしてるわけでなく
あくまで今後の開発が止まった状態という状況で
そこまでESXiが変わっていない現状ではまだ使えるという感じ
HTML5版の不具合 その1
ここからは触ってる時に出会った不具合についてご紹介
まず仮想マシンの設定を編集しようとするとメモリ設定が正常に表示されないパターン
画像のように勝手に制限値に数値が入り勝手に指定できないとかいう一人ツッコミ状態
キャンセルボタンを押して再度設定を編集を選択しなせば回避できるが
すぐ回避できる時もあれば3回ぐらい連続で出たりするときもある
表示のレスポンスもC#版ほどキビキビ動かないのもあってやり直すのにイライラする
これは警告出てるので気づきやすいが
他のところで勝手に値が入力されていないかという不安もある
HTML5版の不具合 その2
C#版でいうイベントタブで表示できるログ表示
ログイン履歴や仮想マシンの電源オンオフなどが出てくるところで
HTML5版は監視→イベントで表示できます
しかしこれがたまに全くでなくなる時がある
再起動とかせずとも時間が経てば表示されるが
今ログを見たいってときに回避策がないので遭遇頻度はその1よりは低いものの
一度遭遇すると結構困るパターン
HTML5版のいい点
仮想マシンのコンソール画面がC#より使いやすいです
Ctrl+Altも押さなくてもいいですし画面のアス比や解像度も自由度高いです
あとはブラウザだけで済むのでWindows以外で操作する方には便利でしょうね
Windowsでもインストールできない環境とか
HTML5版の不満点
こちらはあくまで不具合ではなく不満なところ
ログ表示で更新ボタンを押さないと新しいログが表示されない
(C#版は表示しておくだけで勝手に流れていく)
ログ表示でVMからのメッセージなどが英語のまま
(C#版はメッセージも日本語化されている)
C#版でいう仮想マシンタブみたいに一目で全体を把握できない
HTML5版は仮想マシン名・ステータス・使用済み容量・ゲストOS
ホスト名・ホストCPU・ホストメモリの7項目しかないが
C#版はゲストメモリやVMware toolsのバージョンやらIPやらメモ書きやらの13項目
しかも同じホストメモリやホストCPUでもHTML5版は136MHz・534MBとか数値しかでない
C#版は数値だけでなくどの程度使っているかを視覚的に把握できる
一覧表示された画面の同じVMの比較
上がHTML5版 下がC#版
CPUの数値がズレてるのはSSのタイミングです
HTML5版みたいな数値だけVMの数並べられてもすぐに把握はできません
C#版は割り当て分も同じ画面で確認できて使用率まで出ますので
誰が見てもメモリを限界まで使ってるなとわかるでしょう
CPUも135MHzも低いのか高いのか視覚的に把握可能
VMが2-3個なら個別で見ていけばいいですがそんなわけにもいかず
この差は運用していく中では結構大きいです
あとこの一覧画面での情報もHTML5版は先ほどのログ表示と同じく
更新ボタン押さないとダメでリアルタイムで動いてくれません
最後に
HTML5版の使いにくさは現状は厳しいがC#版である程度回避できるので
ダメだ!戻す!とまではいかないが面倒だなって感想
ESXi 6.5にアップデートする理由がなければESXi 6.0のまま使った方がいいと思う
もしアップデートするならESXi 6.0の状態でHTML5版だけを使ってみて判断すべし
HTML5版も時間が経てば完成度は上がっていくはずなので
それからアップデートしても遅くはないんじゃないかなと
vSphere Client以外のESXi 6.5は問題なく動作してるので今のところ不満はない
コメント